ばね初心者さま
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ピアノ線、硬鋼線、ステンレス線(SUS)のコストについて、
下記の順でコストが高くなります。
硬鋼線<ピアノ線<ステンレス線(SUS)
それぞれ特徴については、下記の通りです。
[硬鋼線]
硬鋼線には、A種 B種 C種があります。
JIS規格では、それぞれ、SW-A,SW-B,SW-Cという記号で示されており、
引張強さ、巻付け性、ねじり特性、曲げ性、線径の許容差、外観が規定されています。
用途としては、身近な製品にも多く適用されていて、スイッチ類や安全ピンなどにも使用されています。
[ピアノ線]
ピアノ線には、A種 B種 V種があります。
ピアノ線は、化学成分が均一で偏析がなく、不純物や介在物などが少ないことが要求されていますので
JISでもP,S,Cuなどのほか、有害な不純物が厳しく規定されています。
A種は繰返し荷重に対する疲れ強さも好ましく、多分野でばね用材料として使用されています。
B種は、A種よりも材料強度が高く、高応力設計となる場合にはこちらが適用されます。
V種は、主に繰返し速度の大きいばね(自動車などの弁ばね)に使用されます。
[ステンレス鋼線(SUS)]
ステンレス鋼線は、大別するとマルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト系の3種類に
分類されます。他にも、析出硬化系やフェライト+オーステナイトの2相ステンレス鋼もあります。
ステンレス鋼線は、主目的として耐食性が求められる環境で使用される場合が多く、
国内では、オーステナイト系、析出硬化系が多く流通しているように思います。
使用環境に応じて、ばねの設計提案も可能ですので、こちらからお気軽にご連絡くださいませ。