【ご相談内容】 ばね初心者のKen 2018/10/4(木) 14:54
金属疲労による板バネの破損及び寿命に関してご相談をお願いします。
現在sus304csp-H厚さ0.4㎜で20㎜×150㎜の長方形の板バネを使用しています。その板バネは曲げ加工せず平面の状態のまま弓形に湾曲させて取り付け、稼動の際は最初とは反対側に反り返る動きをする部品なのです、しかし初期状態で平面のバネ材を湾曲させて取り付けて、そのまま取り外してみると既に最初の平面状態ではなく、癖が付いてしまっています(弾性限を超えている)。そして稼動させて、また外してみると最初とは逆に癖が付いてしまいます(以前とは反対側に曲がってしまいます)。
この様な環境なので金属疲労を起こし易いのではないかと心配しています、最大限疲労破損(金属劣化)を抑えたいのですが、是非アドバイスを頂けたら幸いです。
ロール目は考慮しておりますが、素材の特性や熱処理に関しまして是非アドバイスを頂戴したく宜しくお願い致します。
1、素材はsus304csp-Hより1/2H、または301-1/4H等伸び率が高いほど有効なのでしょうか?
2、熱処理によって疲労破損を遅らせる方法などはあるのでしょうか?
尚、以前、熱処理に関しての質問にご回答頂き、大変参考に成りました。真に有り難うございました。いつもオーブントースターで焼き鈍しの際は、以前バネット様から教えて頂いた温度をキ-プしながら、「カミ様、ホトケ様、バネット様」と感謝の念をしている次第であります
【返答】 ばねっと君 2018/10/4(木) 15:37
ばね初心者のken さま
ご投稿ありがとうございます!
低温焼鈍の温度についてお役にたてて何よりです!!
いつでもお気軽にご相談くださいませ!
ご質問の件ですが、平面ばねを両端固定で湾曲させて使用されており、かつ両振り使用となりますと
使用最大応力をどこに設定するかによって耐久性が大きく変わります。
①素材は、材料の引張強さが高い材料の方が望ましいので、H材が良いかと思います。
②フラットの状態で残留応力がない方が良いかと思いますので、フラットに加工後、低温焼鈍されることで
残留応力の除去が可能です。
耐久性については、SUS材の場合、圧延の仕上がり状態などによって、素材のバラつきがあり、寿命推定が
困難です。
湾曲が一方向の片振りであれば、参考データにはなりますが、当社基準にもとづいて寿命の推定をする場合
もありますが、素材バラつきを回避できないので、原則寿命推定は不可となります。
ご参考までに、示して頂いている寸法の板バネであれば、片振りでのタワミ限界は約18mmです。
この18mmを少なくすることで耐久性を上げることができますが、寿命の推定は困難です。
現状で湾曲の癖がついてしまうとのことなので、変位量が大きすぎることが考えられます。
タワミ量を減らして、湾曲の癖がつかない範囲での使用をお勧めします!!
宜しくお願いします!
【返答】 ばね初心者のKen 2018/10/9(火) 18:12
ご返答有り難うございます。
耐久性に関しましては現在の試用で取り敢えずは問題は無いと思いますが「最善を尽くしたい」という考えから質問させて頂いた次第であります。フラット材の焼鈍しが少しでも有効なら是非やってみたいと思います。
良いアドバイスを頂き、真に有り難うございます。
あと確認の為の質問をさせて頂きたいのですが、宜しくお願い致します。
現在、曲げ加工のバネ材は、325℃~375℃で10分以上加熱、扉を開いて自然空冷という方法を行っております、その方法を切り抜いた後のフラットばね材に適応する形式でよろしいでしょうか?
自分で調べてるだけだと、いまいち確証が持てなく間違っている事もあるので、バネット様から確認を頂ける事は、とても助けに成ります。有り難うございます。
【返答】 ばねっと君 2018/10/9(火) 20:24
ばね初心者のKenさま
フラット板の場合も、曲げ加工と同じ処理条件で適用可能です。
低温焼鈍については、ワークのサイズに応じて昇温時間を考慮して条件を変えて処理する場合も
多々あるので、なかなか情報が少ないかもしれません。
また、お気軽にご相談くださいませ!!!
【返答】 ばね初心者のKen 2018/10/15(月) 13:23
ばねっと君ありがとー!!!
後は自分で色々やってみまーす!
※ご質問と回答は一般公開されますので特定される内容には十分お気をつけください。