ご質問いただきありがとうございます。
最大たわみまたは、最大荷重で使用上限を管理する場合の使い分けについての質問と認識しています。
基本的には、ご認識頂いているように、ばねのストロークのみが分かる場合は、最大たわみを
超えないように、負荷する質量や荷重が分かっている場合は、最大荷重を超えないように
使用していただければよいです。
しかし、ばねに負荷される応力的な観点からいいますと、最大荷重で管理していただく
ほうがより良いです。
引張りばねの場合、最大たわみと最大荷重には、以下の関係が成り立ちます。
(最大荷重)=(ばね定数)×(最大たわみ)+(初張力)
ばね定数や初張力は、作られた形状によって変化しますので、荷重に設計時の基準より、
強くなったり、弱くなったりします。強くなるとばねに負荷される応力は高くなりますので、
厳密にいうと設計条件よりも応力的に若干不利になります。
もちろん、形状や荷重特性については公差等で管理され、ばらつきが少ないため、
応力が設計条件から大きく異なることはありませんので、最大たわみで上限を管理することに
問題があるわけではありません。
また、ばねを取り付ける機器の都合上、荷重が測定できないものがほとんどあり、コストを
かけて荷重を測定できるようにすることが難しいのが実情かと思います。