ご質問いただきありがとうございます。
液の吐出量が多い場合は、円錐ばねのゴムボールを押す力が弱いため、管とゴムボールとの
隙間が広くなっている状態です。その場合は、ゴムボール押す力を強くする必要があります。
逆に、液の吐出量が少ない場合は、円錐ばねのゴムボールを押す力が強いため、管とゴムボールとの
隙間が狭くなっている状態です。その場合は、ゴムボール押す力を弱くする必要があります。
おっしゃるように、無負荷時の全長が15mmで、ばねを引っ張って全長を16㎜に伸ばすと結果として、
無負荷時からのたわみ量が1mm分増えるため、ばねからの反力もその分強くなります。
逆に、全長を14mmまで低くすると、結果として無負荷時からのたわみ量が1mm分減るため、
ばねからの反力もその分弱くなります。
ばねの反力は、以下の式で決まります。
(ばねの反力)=(ばね定数)×(無負荷時からのたわみ量)
※ばね定数は、ばねの材質と形状で決まる値、今回のケースではこの値は変化せず一定。
そのため、ばね全長の修正の結果に対する液の吐出量の変化としては、正しい結果です。
ただし、ばねメーカー側のアドバイスとしては、あまりばねの形状を変化させてほしくない、
というのが、正直なところではあります。
例えば、ばねの長さを修正するとそれに伴い、素材に残留応力が発生し、結果として
何も手を加えなかったばねより、早くへたったり、寿命が短くなる可能性があります。
また、傷つけないように作業されるとは思いますが、工具も硬いものですので、
ふとした拍子に、素材表面を傷付けてしまう可能性があります。
可能であれば、ばね設置部の構造をばね単体ではなく、ばねとシムまたはワッシャーといった
組合せとして、シムやワッシャーの厚さ調整加え枚数を変化させることで、この組み合わせの
全長を調整する構造にすることをお勧めします。
シムやワッシャーを厚くする、さらに枚数が増えれば、ばねからの反力が強くなり、
逆に薄くする、さらに枚数が減れば、反力は弱くなります。