ご質問いただきありがとうございます。
搬送装置用のスパイラルスクリュー(ばね)の折損についてですが、停止状態から動作を開始し、
一定の回転速度になるまでの時間を長くとり、ゆっくりと回転数を上げることで、
おっしゃるように初動時のスパイラルスクリューへのねじり負荷は軽減されると思います。
しかしながら、折損原因が初動時の過負荷にということが明らかであれば、上記の対応で、
折損し難くなる、または折損するまでの期間が長くなるかと思いますが、恐らく現時点では、
原因が明確には分からない状況かと思いますので、折損に至る原因を考え、各原因に対して
1つひとつ対策を講じて、検証するしかないかと思います。
スパイラルスクリューが折損に至る原因にについて、思いつく範囲で考えてみましたので、
参考になれば、幸いです。
①形状は、ばねのようですが、スパイラル上の形状に成形することができれば、
ばねに使用されような高強度材でなく、強度のない材料が使用されることもあります。
もちろん、ばね用の高強度な材料を選定されている可能性もありますが、
どちらにしても、スパイラルスクリューに加わる負荷が材料の強度を上回っていた。
(材料の要求または設計時の選定のミス、装置からの負荷が想定を超えていた)
②停止→稼働→停止→稼働・・・を繰り返すので、純粋に製品の寿命を超えて運用しているから、
折損(疲労破壊)。
③搬送物が装置内で運搬されず留まる、または、外壁とスパイラルスクリューの間に堆積して
回転を妨げることで、スパイラルスクリューに過大なねじれ、引張り、圧縮といった変形が
加わり折損。
④スパイラルスクリューが搬送物や外壁に接触することで、表面にきず等が発生し、
そこを起点として折損。
⑤使用環境や搬送物の影響で、スパイラルスクリューが腐食し、そこを起点に折損。
(材質選定のミス)
⑥スパイラルスクリューをロッドやその他の部品に溶接したことで、熱影響によりその部分の
強度が低下して折損。
以上、よろしくお願いいたします。