ご質問いただきありがとうございます。
近道のような手段はなく、地道な対応が必要となる回答となりますが、
予めご容赦ください。
コイルばねに負荷される圧縮残留応力とその深さは、コイルばねに要求される内容を満足することは
前提条件として、該当のコイルばねに合わせて、傾きの変形量が少なくなるように以下の項目について、
最適な条件を設定する必要があります。そのため、いくつかの条件を変更して、どのような傾向を
示すか確認する必要があります。
・処理設備(処理可能な量、撹拌方式、投射方式)
・投射材(形状、サイズ、硬さ)
・投射条件(投射速度、投射時間)
・ばねの投入量
現状より最適な条件が見つかったとしても、全数が傾きを満足しない可能性はあります。
その場合は、不合格の数量を見越して余分に製作するか、ショットピーニング後に
選別して傾きが規格外のものだけ、形状の修正を加え規格内にする必要があります。
ショットピーニング後に低温焼きなまし(テンパー)処理をされているかは分かりませんが、
形状の修正は、ショットピーニングと低温焼きなまし処理の間に実施します。
形状の修正や低温焼きなまし処理は、ばねに負荷された圧縮残留応力が低減されるため、
それを考慮したショットピーニング条件の設定が必要です。