ご質問いただきありがとうございます。
難しい質問ですね。
ばね形状は、使用時の動作やスペース、荷重・トルク特性、使用条件・環境を考慮して適切なものを
選定します。
そのため、ご質問をいただいた内容だけですとばね形状を絞ることはできません。申し訳ありません。
また、ご質問の項目について影響を与える要素は以下に記載しております。
「歪みをあまり残さず形状回復しやすい」というのは、ばねにへたりが発生しにくい、
ということかと推測します。
へたりが発生しやすいかどうかは、基本的にばね使用時の材料に負荷される応力が
許容応力に対してどの程度かによって変わります。
相対的な話にはなりますが、許容応力に近い応力の範囲で使用し続けた場合と
許容応力に対してかなり低い応力で使用し続けた場合では、後者の方がへたり難くなります。
そのため、どういったばねでもへたり難くすることはできます。
ただし、大抵、設計条件にはへたりの程度だけでなく、形状の制約や使用条件・環境にあった
材料選定の自由度によって、ばねに求める機能中で何を優先するかを検討する必要があります。
「機械的特性が低下しづらいばね」についてですが、機械的特性とは引張り強さや耐力、伸び、絞り、
硬さといった認識でよいでしょうか。
基本的には、ばねに使用している材料や製造工程時の熱処理、材料表面の状態等で決定されます。
どういったばねにも言えることですが、耐熱性の低い材料を高温環境で使用する、耐寒性の低い
材料を極低温環境で使用する、耐食性の低い材料を腐食環境で使用するなどいずれも設計時点で
想定していた機械的特性に対して影響する使用方法ですので、こういったことを避けることで、
ばね使用時に材料の機械的特性の低下を避けることができます。