相談室への投稿ありがとうございます。
難しいご質問でしたので、以下のように整理してみました。
材料A社と材料B社から同一鋼種、同一寸法、同一含有成分(基準値)の
材料を購入し、自社で同一条件で熱処理をしたところ、表層硬さは同様であったが
内部の硬度分布には、A社とB社で差異が認められた。
Q:硬さ分布に差異が生じた要因として考えられることは何か?
A:材料と貴社作業の項目に分けて考えてみました。
(詳細が分からないため、主だった推測となりますことをご了承ください)
(材料)
・該当鋼種の含有成分基準値に対する実績のばらつき
・材料の製造プロセスの差異(工程における不具合含む)
(製造設備、圧延条件・熱処理条件・仕上げ条件など)
(貴社作業)
・加熱条件と冷却条件における差異
・硬さ測定条件の差異
上記以外にも考えられる要因はあろうかと存じますが、材料の製造プロセスから
最終試験体の硬度分布測定までのプロセスにおいて諸条件を比較し、その差異を一つ
ずつ確認していくことで要因を明らかにすることができるかもしれません。
要因を断定するには至りませんが、硬度分布差の原因調査のご参考になれば幸いです。