ご質問いただきありがとうございます。
実際の状況を見てみないと確かなことは分かりませんが、2巻目の座巻が1巻目の座巻の内側に
入り込む要因は、いくつか想定されます。
1つ目は、通常の圧縮コイルばねでもばねを圧縮した際は、コイル径が大きくなる方向に
わずかに変化します。通常の圧縮コイルばねであれば、コイル径は均等であるため、
コイル径の変化量も変わりませんが、円すいばねは、コイル径が変化しているため、
圧縮時のコイル径の変化量も異なることが考えられます。そのため、2巻目の座巻と1巻目の座巻の
コイル径の変化が異なり、内側に入り込む可能性があります。
2つ目は、2巻目の座巻と1巻目の座巻のコイル同士の接触が斜めにずれている可能性が
考えられます。通常の圧縮コイルばねであれば、コイル同士が接触しても同じコイル径で
あるため、圧縮による力が、基本的には圧縮方向にしか伝わりません。しかし、2巻目の座巻と
1巻目の座巻のコイル同士の接触が斜めにずれていると圧縮された力が、接触部で圧縮方向だけでなく、
コイル径を広げる方向にも伝わりますので、内側に入り込む可能性があります。
3つ目は、端面を研磨していないことに加え、最小コイル径と最大コイルの中心のずれの影響による
可能性が考えられます。ばねの長さ方向に真っすぐ圧縮しても、それらの影響で横方向にも
変位し、結果として、2巻目の座巻と1巻目の座巻にずれが発生し、内側に入り込む可能性が
あります。