ご質問ありがとうございます。
曲がり方という部分では基本的に違いはありません。
同じ力を加えれば、同じ量の変位となります。
ただし、SUS304-CSP、SUS301-CSPともに、調質という区分があり、
どの調質を選ぶかで、ばねとして作用可能な範囲の限界値が変わります。
このばねとして作用可能な範囲の限界値を示す1つの要素として、JIS規格のJIS G 4313
には、耐力という応力が示されています。最低限これを越えない範囲で使用する必要があります。
調質を表す記号として、SUS304-CSPでは、1/2H、3/4H、Hがあり、SUS301-CSPでは、
1/2H、3/4H、H、EH、SEHがJIS規格のJIS G 4313に記載されています。
各調質に対応する耐力は、以下のとおりです。
数字が大きいほど、ばねとして作用可能な範囲が広いということになります。
(SUS304-CSP)
1/2H・・・470N/mm^2以上
3/4H・・・665N/mm^2以上
H・・・880N/mm^2以上
(SUS301-CSP)
1/2H・・・510N/mm^2以上
3/4H・・・745N/mm^2以上
H・・・1030N/mm^2以上
EH・・・1275N/mm^2以上
SEH・・・1450N/mm^2以上
一方で、基本的には数字が大きいほど、硬い材料となり、ばねとして成形する際の加工性が
悪くなります。
材料の名称が、SUS304で、CSPや調質の記載がないものは、耐力が規定されていないため、
ばねとして作用可能な範囲の限界がかなり低くなります。
サイズ的には小さいので、購入可能なもので、どれが最適か曲げて試される方が早いかもしれません。