ご質問いただきありがとうございます。
タンジェントテールエンドのコイルばねは、通常のクローズドエンドやオープンエンドのコイルばねと
くらべて滅多に見かけません。
タンジェントテールエンドは、通常無研削であるため、通常のクローズドエンドやオープンエンドの無研削のコイルばねと同様に、成形機で成形するだけで形が決まります。
しかし、研削が必要となると、タンジェントテールエンドのコイルばねが、各ばねメーカーのもっている
研削機にセットが可能かどうかによって、可否が分かれるかと思われます。
量産向けの研削機は、ターンテーブルに穴が空いており、そこにコイルばねの円筒部を納めて、
穴から出ている部分を研削するタイプが多いです。
場合によっては、手間がかかりますが、1本ずつ汎用の研削機で削り量を見ながら人が対応するという
可能性もあるかと思います。
タンジェントテールエンド向けに機械を持っているところはほとんどないと思われ、
一般的な成形機や研削機で基本は対応し、必要に応じて治工具を製作して対応するといったことに
なるかと思います。
通常のクローズドエンドやオープンエンドの研削されたコイルばねの場合、先端の厚さが線径の1/4程度
となります。タンジェントテールエンドの場合は、さらに直線部がありますが、先端の厚さをどの程度
残すかによって、直線部の長さにも限界が発生します。また、先端が鋭利になってきますので、
注意が必要です。
実際にタンジェントテールエンドの研削されたコイルばねを必要とされる場合は、通常のコイルばねと
異なる対応が必要となる可能性があるため、試作されることをお勧めします。