ご質問いただきありがとうございます。
難しい質問ですが、以下のようなことが要因としてあるかと思います。
まず、四角形のばねはとてもレアで弊社では製作したことはありませんが、
世の中にはあるようです。三角形は見たことがありません。
四角形や三角形がだめかというとだめではないと思います。その形状のばねがどうしても
部品として必要ということになれば、その形状でなければいけません。
ばねは要素部品ですので、取付けられる機器の形状に基本的には依存します。
コイルばねは、よく摺動する場所に使用されますが、そういった構造を成立させる
ために円形のシートや円筒、円柱が使用されています。シートや円筒、円柱がばねの
ガイドになる場合もあるので、そうなるとそれらの形状に沿うようにばねも
円筒形状にした方が形状として最適かと思います。
もし、ばねが四角形や三角形なら、角部がその他の部品にあたったり、ばねを取り付ける
部品の形状も追加工が必要になります。四角形の加工はまだ容易ですが、
三角形の加工は難しいです。
ばねの設計や製造する上でも四角形や三角形は難易度が高くなってきます。
それはすべて、コストと工数に反映されます。安くて早い円形のコイルばねで問題ない
のであれば、円形のコイルばねを採用されるかと思います。
設計では、円形のコイルばねであれば、全体が一様な形状であるため、
応力や荷重といった評価がしやすいですが、四角形や三角形の場合、直線部と
角部に分かれるため、それぞれ考慮する必要があります。また、基本的には、
角部から折れやすくなるかと思います。
製造面では、四角形や三角形やフォーミングマシンが必要となり、複数の動きが必要に
なってきます。円形であれば、一定の曲率を与えるだけとなります。
一般的な機械を含めばねを製作する機械は、回転運動をします。これを
効率よく利用するには、円形が一番よいかと思います。