【ご相談内容】 ばねっと君 2021/6/30(水) 7:18
安定した品質の製品を世に送り出すには、使用される部品もしっかりと試作メーカーと打ち合わせをして、条件を決めていかなければなりません。
当社はばねの試作に特化した「ばねの完全オーダーメイドメーカー」として、日ごろからたくさんの試作相談を受けており、これまで頂いた試作にまつわるご質問やばねの試作に関する注意点と試作依頼の流れをまとめましたのでご紹介させて頂きます。
当社では、圧縮コイルばね(押しばね)、引張ばね(引きばね)・ねじりばね・トーションばね・皿ばね・板ばね・円錐ばね・ゼンマイばね・竹の子ばねなどあらゆるばねの試作を1個から製造しておりますので、お困り事があればお問い合わせください。
目次
1.ばね試作の注意点
・ECサイトで購入OK。ただし長期的な視点が必要
・開発や製品化スケジュールを考慮した試作計画
・ベストな設計を追求する
2.ばね試作メーカーを選ぶ時の注意点
・ばねの試作には総合的な設計力が必要
・ばねの試作には長期的なサポ―トが必要
・ばねの試作には貴社製品への理解が必要
・ばねの試作には解析技術・品質保証が必要
・ばねの試作には短納期対応力が必要
3.ばね試作依頼の流れ
・試作するばねが必要な納期を把握しておく
・試作するばねにかかる費用感を把握しておく
・試作ばね図面があれば用意する
・問い合わせる
・開発製品や試作ばねの情報詳細を打ち合わせる
・ばねの試作図面確定
・ばねの試作見積
・試作するばねの製造開始
・試作したばねの納品
・試作したばねの使用
4.【まとめ】ばねの試作でお困りならまずは相談
1.ばね試作の注意点
ばねの試作をする際は、貴社製品のライフサイクルを見据えた長期的・総合的な判断が必要です。
ECサイトで購入OK。ただし長期的な視点が必要
お客様にとって、ばねが重要部品でない、多少希望の設計と違っていても可能な限り安くしたいということであれば、ばねをオーダーメイドで試作をするのではなくホームセンターやECサイトで既製品を購入、または、既製品がない場合はご希望の設計に限りなく近い既製品を購入するという方法もあります。
しかし、バネが性能を左右する重要部品であったり、製品販売後のメンテナンスなどの保証体制が重要であるならば、保証体制や長期的に信頼のおけるバネメーカーに試作段階から依頼をする方が、貴社の信頼・ブランドの観点からもお勧めしております。
開発や製品化スケジュールを考慮した試作計画
製品の試作段階で、まだ先のスケジュールが見えない場合もありますが、様々なパターンを予め想定して幅広くばねの試作品を用意しておく可能性があります。
試作品を試して、改善が必要な場合また一から製作が必要となり、ばねの材料の在庫状況によっては納期が大幅にかかってしまう可能性があります。
バネメーカーに試作を依頼する場合は予め、開発スケジュールを把握し、想定される状況をバネメーカーに伝えることが必要です。
ここでお客様の製品への理解や実績が多いバネメーカーは、設計時にお客様へのアドバイスも行うことができるので、試作品の失敗リスクは下がる可能性が高いと言えます。
ベストな設計を追求する
バネの性能によりお客様の製品の付加価値が大きく変わることは多々あります。
全体の製品設計の時点で、より付加価値を上げるような設計ができないか、バネメーカーに相談してみるのも良いかもしれません。
2.ばね試作メーカーを選ぶ時の注意点
ばねの試作メーカーを選定する際も、同様に、貴社製品のライフサイクルを見据えた長期的・総合的なお付き合いができるかどうかを判断する必要があります。
ばねの試作には総合的な設計力が必要
ばねの試作をする前段階として必ずばねの設計が必要となってきますが、ばねだけでなく製品のアッセンブリーや使用環境など、多くの観点から、適切なばねの材料、荷重、防錆などを決めていかなければなりません。
また同じ形状の図面に見えても、一般的なJIS規格には表れないばねの胴部分の曲がりや端面の作りなど周りに干渉してしまう可能性を考え、より高度な設計力と製造力を兼ね備えた力のある、ばねメーカーを選ぶ必要があります。
ばねの試作には長期的なサポ―トが必要
また、ばねは試作をしたらおしまい、というわけではありません。
貴社の製品の開発が進み、製造や量産の段階に入り、最終的にはエンドユーザー様のメンテナンスなど、製品のライフサイクルの最終段階まで寄り添ってバネのお困り事を解決してくれるばねメーカーを選ぶ必要があります。
ばねの試作には貴社製品への理解が必要
ばねの試作でばねメーカーを選定するにあたり、もう一つ大切なことは、貴社製品への理解です。
上記の設計力やサポートにも通じるところですが、貴社がどのような会社でどのような製品を作っていて、どのような所で使用されるのかを理解していなければ、貴社の思想にあったばねを作ることはできません。
ばねの試作には解析技術・品質保証が必要
ばねの試作と解析技術はあまり関係のないように聞こえるかもしれませんが、上記にもあるように製品を販売しておしまいではなく、後々、顧客のサポートの部分も合わせて貴社の製品やサービスです。
そこで必要となるのが、解析技術や品質保証体制です。アフターサポートの体制がしっかりとしているばねメーカーこそが、本当に顧客の信頼を大事にしているばねメーカーといえます。
ばねの試作には短納期対応力が必要
納期に関しては当たり前ではあるかと思いますが、ばねの試作をするうえで、貴社の製品開発スケジュールにしっかりと合わせられるような、短納期対応力があるメーカーである必要があります。
もちろん、特急対応をしなくてよいようなスケジュールが理想的ですが、そうはいっても短納期で試作をしなければならない時もありますので、そのような時にしっかりと相談に乗ってくれるばねメーカーに相談しましょう。
3.ばね試作依頼の流れ
ばねの試作やばねの試作メーカーを選定する際の注意点をご理解頂いたことろで、ばねの試作依頼の流れをご紹介していきます。
試作するばねが必要な納期を把握しておく
まずは、ばねの試作品が必要になるスケジュールをしっかりと把握しておいて下さい。
当社の場合、豊富な材料在庫をもっているので短納期でできるものもありますが、ほとんどのばねは材料の有無によって製造期間が大きく変わり、ものによっては半年ほどかかってしまうものもあります。
ばねの試作品が必要になるのは1カ月先だから「特に急いでいません」とメーカーに伝えたところ、実際は3か月以上かかりばねの試作品が間に合わなったというようなケースも多く聞きます。
バネメーカーにとっての短納期とばねの試作を依頼する側の短納期の感覚が違うことは多々ありますので、「いつ、ばねが必要なのか」を最初に明確に伝える必要があります。
ですので、ばねの試作品がいつ必要になるのか問い合わせの前にしっかりと把握しておきましょう。
試作するばねにかかる費用感を把握しておく
ばねはホームセンターなどで1個数十円から数百円で売れらているイメージを持たれている方も多いと思いますが、それは、何十万、何百万個という大量生産により可能となる価格であり、本来はばねの材料費や加工費の他に設計費など多くの工賃がかかっています。
ですので、数個の試作ですと1個あたり数千円~数万円など、一般的なイメージとほど遠い金額になってしまいます。
ばねの試作の検討に時間をかけたけれども、最後の見積で想定外の価格で設計を1からやりなおさなければならないというようなこともありますので、まずは、この費用感を把握しておきましょう。
心配な場合は、問い合わせをした段階で、概算だけでも聞いておくのが良いかと思います。
試作ばね図面があれば用意する
こちらはばねメーカーによって違いますが、基本的には試作するばねの図面がなくてもアッセンブリーの情報から設計ができるので、図面がなくても問題ありません。
ただし、耐熱や特殊環境になった場合、各ばねメーカーの実績や設計力に差が出ますので、不安がある場合は、そのような実績があるかどうかも確認してください。
図面があるのであれば話が早く進むので、ご準備頂いた方が対応スピードも変わります。
問い合わせ
図面やアッセンブリーがあるのであれば、WEBサイトのフォームやFAXなどでお問い合わせをして下さい。
できるだけ、たくさんの情報をあらかじめ伝えておく方が技術者や設計者もより多くの準備ができます。
開発製品や試作ばねの情報詳細を打ち合わせる
上記にもありますように、まず最初は希望納期と予算感をお伝え下さい。
どんなばねメーカーに依頼するにしろ、これが一番重要となります。あとは、技術・設計者との話合いがメインとなります。
お客様の製品を理解したうえで、最適な設計のアドバイスをくれるようなばねメーカーであるか、長期的に信頼のおけるメーカーであるのか、など今後のことも見据えた判断をし、心配や不安があるのであれば、複数社に相談するのも良いかと思います。
試作だけでなくその後の製品化やエンドユーザー様のメンテナンスや交換にわたる長期的なサポートをしてくれるかどうかをしっかりと判断して下さい。
ばねの試作図面確定
ばねの目標寿命、アッセンブリーとの干渉や、温度環境、防錆の必要性など、様々な条件を打合せし、満足いく条件が揃えば試作図面の確定です
ばねの試作見積
ばねの試作図面が確定したらお見積り段階です。
納期に関しては、試作図面製作段階である程度、把握できるかと思いますが、最終的な価格はこの段階にならないと確定できません。
ですので、最初に費用感を共有しておくことで、この段階でのミスマッチを防ぐことができます。
試作するばねの製造開始
見積り内容で問題がなければ、製造開始となります。
試作に強いばねメーカーは、ばねを作る職人も多くのノウハウや技術を持っておりますので、難しいばねの試作も高品質で製造することができます。
また、試作はあくまで、お客様の製品が製造される段階を見据えた試作ですので、試作したばねの検査や製造記録は大切に保管されます。
試作をするバネメーカーを選ぶうえで、この保証や記録管理体制が整っていることは非常に重要です。
試作したばねの納品
ばねの試作が完成したら、お客様の元に納品されます。
また、対応できるかどうかはバネメーカーにより異なりますが、お客様の希望によりばねの試作に使われた材料データが載っているミルシートや、検査成績表を発行することができます。
試作したばねの使用
試作したばねを使用し、その使用感などを確認下さい。
稀にアッセンブリー側が図面と違い、想定外の公差となってしまったなどということもありますが、そのような時は、現状の状態をしっかりと確認しバネメーカーに再試作の依頼をしましょう。
4.【まとめ】ばねの試作でお困りならまずは相談
ばねの試作に関して、注意点や試作依頼の流れなどをご理解頂けましたでしょうか?
お客様の製品開発におかれまして、もしバネがお客様の製品にとって重要部品であるならば、ばねの試作段階で、しっかりとしたばねの専門家を交えて、よりよい設計を導きだすことで、他社製品よりも付加価値の高い製品づくりを目指すことができます。
あくまで”今回限りの試作”だけでなく、長期的なサポートを目指す、東海バネ工業なら、ばねの試作でお困りのお客様を長期的にサポートすることができます。
まずは、我々東海バネ工業のことを隅々まで知っていただき、ご信頼頂けるようでしたらお問い合わせ下さい。
※ご質問と回答は一般公開されますので特定される内容には十分お気をつけください。