“歩留り”は調べていただいたとおり良品の割合ということなります。
JIS規格の用語の説明でも、歩留りは、“投入された主原材料の量とその主原材料から実際に産出された品物の量との比率”とあります。
良品の割合と不良品の割合は、表裏一体の関係にあります。
不良品の割合と良品の割合を数式で記載すると
良品の割合=1ー不良品の割合となります。
例えば、“歩留りが良い”という表現はよく使用するかと思います。
その場合、用語の定義のままであれば、“良品の割合が高い”という意味になりますが、
“不良品の割合が低い”というように言い換えることもできます。
着目している割合は異なりますが、意味は同じことを指します。
例えば、製造現場などでは、よく改善活動の指標として、不良品の割合であったり、良品の割合に
着目することがあります。歩留りを改善するということであれば、不良品の割合を今より、
低く目標設定する、または良品の割合を今より高く目標設定するということになります。
会社内や製造現場内での社内用語が、一般的な用語と使われ方が異なったり、ニュアンスが異なる
ことはよくあることだと思います。もちろんそれは同じ社内にいる人間同士でも用語に対する理解の
度合いによって認識が異なります。よって、一般的な用語と社内用語どちらも理解して状況に合わせて
使用することをお勧めします。また、会話の中などで認識が異なると感じたらその場で
認識を共有されることをお勧めします。