ご質問いただきありがとうございます。
まず、横方向剛性に関する認識が異なる可能性があるため、弊社で測定可能な横方向の
ばね特性について説明します。
弊社で測定しているコイルばねの横方向の荷重は、コイルばねの長さ方向が鉛直方向となるように
試験機に設置して、コイルばねの上側端面を圧縮(通常の使用方法)した時に発生する下側端面の
横方向(径方向)の荷重を測定しています。
上側端面は、試験機の上側の耐圧盤が接触しており、長さ方向以外の動きは拘束されています。
下側端面も、試験機の下側の耐圧盤と接触していますが、耐圧盤は、構造上、径方向の移動が自由、
長さ方向の移動は拘束されるようになっています。よって、下側端面は、横方向に変位可能となります。
荷重を測定する際は、ロードセルを下側の耐圧盤側面に2個設置し(一方に対してもう一方は90°ずらす)、
そのロードセルで、下側の耐圧盤の横方向の移動を拘束します。そのため、コイルばねの下側端面の横方向の変位は
なくなりますが、その駆動力である横方向の荷重が測定できます。
求められている横方向剛性が、上記のような通常使用時の横方向の特性ではなく、コイルばねの端面を
横方向に任意に変位させた場合の特性である場合は、弊社の試験機では不可能ですが、以下のような構造
にすれば、測定可能です。
上記で説明した試験機の構造の内、下側の耐圧盤に対して、径方向に移動させるために、変位計を持ち合わせた
何かしらの送り機構を設けます。また、その送り装置にはロードセルを付け、ロードセルを介して耐圧盤を
移動させれば、荷重を計ることが可能になります。
これにより、横方向の変位と荷重の両方が同時に測定可能になるかと思います。