ご質問ありがとうございます。
板厚一定の長方形断面の一様な強さの片持ちはりの形状を板ばねを製作したいということかと
思いますので、示していただいているパラメータより、板幅を算出します。
まずは、板厚一定の長方形断面の一様な強さの片持ちはりのときのたわみの計算式を
導出します。まず、断面二次モーメントを求めます。
板幅は、長さに合わせて先端に近づくほど幅が狭くなるため、
ある位置での板幅bは、
b=bo*(l-x)/l
b:xの位置での板幅、bo:固定部での板幅、x:固定端からの距離、l:長さ
これより断面断面二次モーメントIは、
I=b*ho^3/12
=bo*(l-x)*ho^3/(12*l)
ho:固定部の板厚
ここで、たわみの基礎式より、
d^2δ/d^2x=-M/(E*I)
δ:たわみ、M:曲げモーメント、E:縦弾性係数、
※文章で表現するため、式が見づらく意味がわかりにくいかもしれませんが、上記の式は、
たわみを2回微分した式を表しています。
※たわみの基礎式の詳細については、材料力学の本を参照願います。
さらに、xの位置での曲げモーメントMは、
M=-P*(l-x)
P:荷重
この式と断面二次モーメントをたわみの基礎式に代入して、
d^2δ/d^2x=P*(l-x)/(E*I)
=12*P*l/(E*bo*ho^3)
これを積分して、
i=dδ/dx=12*P*l/(E*bo*ho^3)*x+C1
i:たわみ角、c1:積分定数
さらに積分して、
δ=6*P*l/(E*bo*ho^3)*x^2+C1x+C2
c2:積分定数
固定部(x=0)でのδとiは0なので、c1=C2=0より、
δ=6*P*l/(E*bo*ho^3)*x^2
これより、先端(x=l)でのたわみδmaxは、
δmax=6*P*l^3/(E*bo*ho^3)
曲げ応力σoは、
σo=6*P*l/(bo*ho^2)
P=10kgf、l=150mm、E=2.1*10^4kgf/mm^2、ho=5mm、δmax=5mmより、
固定部の板幅boは、
bo=6*P*l^3/(E*δmax*ho^3)
≒15.4mm
σo=6*P*l/(bo*ho^2)
≒23kgf/mm^2
この応力は、SUP10の使用最大応力以下となっています。