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質問させてください。軽荷重の接触型ゼンマイバネを設計しており・・・

キーワード
ゼンマイばね
計算
設計
ゼンマイ
接触型ぜんまい

【ご相談内容】 ばね初心者

質問させてください。
軽荷重の接触型ゼンマイバネを設計しております。
ゼンマイばねの寿命計算方法を教えていただけないでしょうか。
多数のパラメータや補正が必要になるようですが、
簡易的に算出する計算方法などはないのでしょうか?

ゼンマイバネ素人です。
何卒よいアドバイスをよろしくお願いします。

【返答】 ばねっと君

ご質問いただきありがとうございます。
ぜんまいの計算式や寿命の計算については、
JIS B2713をご覧になっていただくのが、確実かと思います。
WEB上(JIS規格のWEBサイト、無料のID登録必要)または本などから
確認していただきますようよろしくお願いします。

【返答】 ばね初心者

JIS B 2713を閲覧しましたが、ゼンマイバネの寿命計算に関する記述がありませんでした。

【返答】 ばねっと君

JISに沿った細かな回答になりますのでJISを再度ご覧いただきながら、
読んでいただけたらと思います。 JISB2713(2009)をもとに説明します。

ぜんまいばねであれば、18ページの7.3.2項の接触形ぜんまい、
20ページの7.3.3項の非接触ぜんまいの計算式を使用することになります。

寿命求めるには、取付時(最小トルク)と使用最大時(最大トルク)の
2点の応力が必要になってきます。
接触形ぜんまいであれば(10)式、非接触ぜんまいであれば、形状に
よって(12)式or(14)式を使用して、取付時の応力をσminと使用最大時の
応力をσmaxとして求めます。

22ページの8.2.b)項に繰り返し荷重を受ける薄板ばねの設計応力からの
疲労寿命の推定について記載があります。
先ほど、取付時の応力σminと使用最大時の応力σmaxと、材料の引張り
強さをσBをもとに、下限応力係数σmin/σBと上限応力係数σmax/σBを
求めます。この2つの係数をもとに、23ページの図16疲れ強さ線図より、
2つの係数の交わるポイントに印(図16でいう×印)をつけます。その印が、
右斜め上に向かって引かれている線(表記が2×10^4から10^7)のどの位置
にあるかで寿命を推定します。例えば、10^5と10^6の線の間に印がきた
場合は、寿命の短い方である10^5(1万回)が推定寿命になります。

このような手順で寿命を決めますので、計算で求めるといった感じでは
ありません。

【返答】 ばね初心者

大変ご親切な回答ありがとうございました。
勉強になりました。

【返答】 ばね初心者

もう一つだけ質問させてください。
この取付時(最小トルク)と使用最大時(最大トルク)とはどの値を指すのでしょうか?

例えば
ケースに収まった状態で巻数が N巻ある接触形ゼンマイバネで、
2~7巻を実使用に使用するとします。
バネ定数kから1回転巻いた時のトルクM=k・2π(N・mm/回)はでています。

ここで上記の取付時(最小トルク)Mmin と使用最大時(最大トルク)Mmaxとは
2巻した状態のトルク Mmin=2・M
7巻した状態のトルク Mmax=7・M と考えてよろしいんでしょうか?

ケースに収まった状態の巻数は考慮する必要はないのでしょうか?
例えば Mmin=(N+2)・M のように。

何度も質問させていただき恐縮ですが、何卒ご教授宜しくお願いします。

以上

【返答】 ばねっと君

追加の質問ありがとうございます。
考え方としては、
2巻した状態のトルク Mmin=2・M
7巻した状態のトルク Mmax=7・M
であっております。ケースに納まっているとき(何も負荷されていない状態)の巻数は、
考慮する必要はありません。

【返答】 ばね初心者

ありがとうございました。
また、何かあれば宜しくお願い致します。

【返答】 ばね初心者2

ぜんまいばね設計初めてで、いろんな情報あり戸惑っております。
JISには、接触型ぜんまいの巻き始めの非線形部分のことまで定義されていません。
そのための算出されるトルクは低くなり、寿命は長く出る気がします。
勉強不足でトンチンカンな質問であればご容赦ください。

【返答】 ばねっと君

ご質問ありがとうございます。
通常、ぜんまいばねを使用する場合、巻始めの非線形の特性が出る範囲の回転数では、
使用しないため、設計上でも非線形の特性に影響を与えると考えられる非接触部は設計上考慮
いたしません。
そのため、非接触の特性や応力を算出することができず、設計寿命などがどうなるか
ということを判断することができません。
その範囲の特性や応力を確認するためには解析をする必要があります。

余談になりますが、ぜんまいばねを設計し製作しても、使用する際には、所定のトルクが
出るとこまで回して使用するということになるので、そのポイントが設計時に想定した回転数と
異なるということは、起こりえます。

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