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東海バネ工業株式会社

モノづくりの遺伝子―歯車減速機からエコへの道― | 阪神動力機械株式会社 様

第3話

【モノづくりの遺伝子―歯車減速機からエコへの道―】阪神動力機械株式会社様

阪神動力機械に取材でお邪魔したのは、とても寒い日であった。どんより低い空と、キンと張り詰めた冷気が僕らを迎えてくれた。インタビューでお聞きした機械たちとの対面に心を躍らせ、1時間半後、ついに工場へと足を踏み入れた。工場の中は柔らかい光と鼻孔の奥へ流れ込むオイルの匂い。機械好きにはたまらない瞬間だ。

ファインダー越の光景

阪神動力機械に取材でお邪魔したのは、とても寒い日であった。
どんより低い空と、キンと張り詰めた冷気が僕らを迎えてくれた。

インタビューでお聞きした機械たちとの対面に心を躍らせ、1時間半後、ついに工場へと足を踏み入れた。

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工場の中は柔らかい光と鼻孔の奥へ流れ込むオイルの匂い。
機械好きにはたまらない瞬間だ。

機械を製作する色々な行程が、そこにある。
しかし、一貫して目に焼き付いてくるのは、回転するもの。

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ピニオンギアやラックをはじめ、
色々な歯車が工場のいたるところに置かれている。
まるでオーバーホール中のレーシングマシンから取り外されたギアボックスを見る時と、同じ種類のドキドキ感だ。

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歯車を削り出す治具、オイルを流しながら切削されていくピニオンギア、
無造作に置かれた焼き入れされたギアたち。
もう、機械好きワンダーランドだ!

金属には、独特の光がある。
それは、表面を熱処理されたものに顕著にあらわれる
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かけられた熱の加減により、色が微妙に違ってくるのだ。
その地肌は本当に美しく、見ていて飽きることはない。

工場の別棟に移動すると、そこには巨大なタービンが待っていた。
エアでシャフトを支えられた最先端のタービンは、
その役割と仕事量を想像させる。

常々機械の美しさは、虚飾を廃した必然から生まれた造形だからだと思っている。
それが、阪神動力機械の工場内で再確認することができた。

この工場で驚いたことは、自然環境を人工的に作り出す実験装置だ。
屋外に設置された巨大水槽は、実際に水圧の負荷が掛かった環境を作り出す。
水中機器を数多く世に送り出す阪神動力機械ならではの施設だ。
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工場の中にも、深く掘られた地下装置がある。
そこには水門で使用するラックが伸びている。
地下へと続く階段を下りる時、さながらSF映画か、サンダーバードの登場人物になったような気がした。

「ばうらっく」という機械も驚きの一品だった。
本来なら、長いラックが行っていた作業を、まるでチェーンのようにフレキシブルな動作をする、大きなステンレス製のコマ。
まるで鏡のように磨かれ、ピンもピカピカだ。
このラックを、巨大なピニオンギアが駆動する。
大きなものに作用する機械がコンパクトなケーシングに入っている様は、本当に発想の転換以外の何ものでもない。
ブルーに塗装された「ばうらっく」は、使用される場所の景観保全にも大きく影響することだろう。

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それ以外にも、
土壌改良などの装置や、野菜関連の装置など、色々な機械が、
独自な表情を見せてくれた。
そのすべての機械たちは、回転というキーワードをしっかり具現化したものばかり。
見学する者を飽きさせることはない。

工場内を見ているうちに、時間はあっという間に経ってしまった。
外へ通じるドアを出ると、そこにはさっきまでのどんよりとした空ではなく、
とてもきれいな夕暮れの空が待っていた。

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~「機械づくり」で人と環境に貢献します。~

阪神動力株式会社 氷上工場

http://www.hanshin-pm.co.jp/index.html

住所:〒669-3571 兵庫県丹波市氷上町新郷1383
℡:0795-82-3422!

取材協力:製造部 取締役工場長 中村智之様 / 生産管理課主任 倉地徹麿様