時空の旅人より
おひさしぶりです。
この数年の間に明治時代からの産業遺産が世界遺産に登録されているのはご存知ですか?
今回は但馬にある近代化産業遺産の明延(あけのべ)鉱山を紹介します。
明延鉱山は養父市にあり、
今から約1260年前の奈良時代に開山していたとされ、
奈良東大寺の大仏鋳造にも明延鉱山産出の銅を使用されたと言い伝えもあります。
明治からは政府を主体とした官営となり、明治29年に三菱合資会社に払い下げられました。明治42年には錫鉱が発見され、日本一の錫の鉱山として発展しました。
その後、銅、鉛、亜鉛などの多鉱種も産出されました。
しかし、円高と金属価格の下落により、地下に多くの鉱石を残しながら昭和62年に閉山しました。
現在は明延鉱山探検坑道とし、坑道の一部を見学できます。
当時の姿を保っている坑道なので、どのように採掘し、運搬していたのかがよくわかります。
また、見学する際はガイドさんが同行してくれます。
そのガイドさんは明延鉱山で実際に採掘していた人や、地域の人たちでした。
特に明延鉱山で働いていた人の当時の話はすごく興味深く聞くことができました。
採掘する機械
資材を運搬する車
トロッコ&レール
その中でも、少し変わったものが目に付きました。
柵の向こう側にお酒がいっぱいありました。
温度が夏でも坑道の中は14~15度なので、現在酒の貯蔵庫として、使用されているようです。
また、明延鉱山近隣には一円電車が運行しています。
この一円電車は当時、明延鉱山から神子畑選鉱場まで人と鉱石運搬していました。
約600mの運行ですが、実際に一円で乗車することができます。
3月から11月の期間毎月第一日曜日の運行となっているのでお出かけになる際事前に確認しておく事をおすすめします。
ご興味があれば、是非一度行ってみてください。